KOGEI
2024/06/06
注目の工芸作家たち
今や「伝統工芸」という枠を超え、アートとして熱い視線を浴びる作家たち。伝統工芸の技を活かして、新たな挑戦を続ける作家をご紹介します。
1、江里朋子さん(截金)
截金(きりかね)。
それは仏様の世界を彩色する「加飾荘厳(かしょくしょうごん)」する技法として、仏教の伝来とともに、6世紀ごろ日本に伝わった技法である。仏像の衣や蓮華座、光背などを、極細に切った金箔やプラチナ箔で表す文様で飾る。文様は、曲線を主体とした七宝文や唐草文、直線を主体とした幾何学文など多種多様で、御仏(みほとけ)の荘厳な世界を表現するものだ。
2,松枝小夜子さん・崇弘さん(久留米絣)
九州を代表する木綿の絣織物「久留米絣(くるめかすり)」。発祥は1800年ごろとされ、1957年には日本の国指定重要無形文化財に指定された。藍染した糸で、絵や文字を表現する「絵絣(えがすり)」が特徴で、日本における「三大絣」のひとつである。
なかでも創業160年余となる工房「藍生庵(らんせいあん)」では、松枝家が7代にわたり、芸術的な久留米絣を創作している